シンガポール政府は、持続可能な航空燃料(SAF)の利用拡大に向けて、2026年10月から航空燃料課徴金制度を導入する。チャンギ空港から出発する旅客を対象とし、徴収した資金をSAFの調達に活用する方針である。
SAFは従来の航空燃料に比べて二酸化炭素排出量を大幅に削減できるとされる一方、価格は一般的なジェット燃料より高い。政府は航空業界の脱炭素化を進めるため、利用者と航空会社が一定のコストを分担する仕組みを整備する。
課徴金額は路線や搭乗クラスによって異なり、短距離路線のエコノミークラスでは比較的小額となる一方、長距離路線や上位クラスでは負担額が高くなる見込みである。政府は利用者への影響を抑えながら段階的な導入を進めるとしている。
航空業界では2050年までの実質排出量ゼロを目標に掲げており、世界各国でSAF導入が進んでいる。シンガポールはアジアの航空ハブとして地域をリードする立場にあり、今回の制度導入は東南アジアにおける脱炭素航空政策のモデルケースとなる可能性がある。今後は航空券価格への影響や利用者の受け止め方にも注目が集まりそうである。
シンガポール、航空燃料課徴金導入へ
