2026年6月12日
生活費上昇の波、富裕層世帯にも シンガポールで家計負担感強まる
シンガポールで続く生活費上昇の影響が、中低所得層だけでなく富裕層世帯にも広がっていることが、金融サービス会社サンライフ(Sun Life)の調査で明らかになった。
調査によると、多くのシンガポール居住者がインフレや生活コスト上昇による家計への圧迫を感じており、高所得層においても例外ではないという。特に住宅関連費用、教育費、医療費、保険料、日常生活費の上昇が大きな負担要因として挙げられている。
シンガポールは依然として世界有数の高所得国である一方、近年は住宅価格や賃料の上昇、外食費や公共料金の値上がりなどが続いている。これにより、従来は生活費の影響を受けにくいと考えられていた富裕層世帯でも支出管理への意識が高まっている。
調査では、将来の資産形成や老後資金への不安を抱く回答者も増えていることが分かった。特に子どもの教育費や医療費の上昇を懸念する声が目立ち、収入が増えても生活費の伸びがそれを上回ると感じる世帯が少なくないという。
専門家は、シンガポールでは高所得層であっても生活水準維持のための支出が大きく、インフレの影響を完全に回避することは難しいと指摘する。そのため、多くの世帯が投資や資産運用、保険の見直しなどを通じて長期的な財務計画を重視する傾向を強めている。
一方で、政府は生活費支援策や各種補助制度を継続して実施しているが、これらは主に中低所得層向けであり、高所得層は支援対象外となるケースが多い。
今回の調査結果は、生活費上昇がシンガポール社会全体に影響を及ぼしており、所得水準に関係なく家計管理への関心が高まっていることを示している。

