AsiaX

JB鉄道計画に混乱 RTS開業前に交通渋滞悪化を懸念する声

 マレーシア・ジョホールバルで進められている鉄道交通計画を巡り、市民や専門家の間で混乱が広がっている。ジョホールバルとシンガポールを結ぶRTSリンク(Rapid Transit System)の開業を目前に控える中、新たな都市交通システムの計画が交通渋滞をさらに悪化させるのではないかとの懸念が浮上している。
 
 議論の中心となっているのは、ジョホール州政府が推進するART(Autonomous Rapid Transit)と、従来検討されてきたLRT(Light Rail Transit)のどちらを採用するのかが明確でない点である。ARTはレールを使用せず専用レーンを走行するゴムタイヤ式の次世代交通システムで、建設コストが比較的低いとされる。一方、LRTは大量輸送能力に優れると評価されている。
 
 専門家からは、計画変更やルート調整が繰り返されることで工事の遅延や交通規制が長期化し、現在でも深刻なジョホールバル市内の渋滞をさらに悪化させる可能性があるとの指摘が出ている。特にRTSリンク開業後は、シンガポールとの往来が増加すると予想されており、市内交通網との接続が重要課題となる。
 
 RTSリンクは2026年末の開業を予定しており、ピーク時には1時間当たり最大1万人以上を輸送できる見込みである。現在、多くの通勤者が利用するコーズウェー(Causeway)の混雑緩和策として期待されている。
 
 一方で、SNS上では「まずはRTSとの接続計画を明確にするべきだ」「ARTとLRTの議論が続けば利用者が混乱する」といった意見が相次いでいる。
 
 専門家は、ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)の発展を支えるためにも、公共交通網の整備と計画の透明性が不可欠だと指摘している。RTS開業が近づく中、ジョホール州政府には早期の方針明確化を求める声が高まっている。