2026年6月3日
米国防長官、アジア各国に防衛費増額求める シンガポールで発言
米国のピート・ヘグセス国防長官は、シンガポールで開催された安全保障会議「シャングリラ対話」で、アジア各国に対し防衛費を増額するよう求めた。各国がより多くの防衛投資を行うことで、米国との安全保障協力をさらに強化できるとの考えを示した。
ヘグセス長官は、中国の軍事的影響力拡大やインド太平洋地域の安全保障環境悪化に言及し、「平和は力によって維持される」と強調。アジア諸国が自国防衛能力を高めることが、地域全体の抑止力向上につながると述べた。
また、欧州諸国が近年、防衛費を国内総生産(GDP)比5%へ引き上げる方向で議論を進めていることを例に挙げ、「アジア諸国も同様の覚悟が必要である」と指摘した。さらに、米国はインド太平洋地域への関与を継続する方針を示しつつ、「同盟国やパートナー国も相応の負担を担うべきだ」と述べた。
シャングリラ対話にはアジア太平洋地域を中心とした各国の防衛相や軍関係者が出席しており、南シナ海問題や台湾海峡情勢、地域安全保障が主要議題となっている。
一方、一部の専門家からは、アジア諸国に過度な防衛負担を求めれば地域の軍拡競争を招く可能性があるとの懸念も出ている。特に中国との緊張関係が続く中、各国は経済成長と安全保障費のバランスという難しい課題に直面している。

