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シンガポール国防省、新たな防衛ボランティア制度開始 外国人・PRも参加可能に

 シンガポール国防省(MINDEF)は、新たな市民防衛参加制度「SG Defence Volunteer Network(SGDVN)」を開始した。安全保障環境の変化や新たな脅威への対応強化を目的としており、シンガポール国民だけでなく、永住権保持者(PR)や外国人居住者にも門戸を開く点が注目されている。
 
 新制度は、サイバー攻撃、偽情報拡散、テロ、災害対応など、従来の軍事分野に限らない「総合的安全保障」への市民参加を促進するもの。参加者は、防衛や危機管理に関する研修、地域活動、啓発活動などを通じて国家レジリエンス強化に貢献する。
 
 MINDEFは、「今日の脅威は軍だけで対応できるものではなく、社会全体で備える必要がある」と説明。特に、シンガポール社会には多くの外国人やPRが居住・就労していることから、「社会全体で安全保障意識を共有することが重要」と強調した。
 
 シンガポールでは、徴兵制度(National Service)が国家防衛の基盤となっているが、外国人や女性など徴兵義務のない層も含め、防衛意識を広げる取り組みが進められている。近年はサイバーセキュリティや情報戦への懸念も高まっており、「社会全体による防衛(Total Defence)」の概念がさらに重視されている。
 
 今回の制度についてSNS上では、「PRや外国人も参加できるのは良いこと」「多民族国家らしい取り組み」と評価する声がある一方、「具体的にどこまで関与できるのか」といった疑問も出ている。
 
 シンガポール政府は今後、より多くの住民参加を促しながら、安全保障意識と社会結束の強化を図る方針である。