シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP「静かな解雇」は増えている? シンガポールで職場環境への不安広が...

社会

2026年4月21日

「静かな解雇」は増えている? シンガポールで職場環境への不安広がる

 シンガポールで、従業員を直接解雇せずに自主退職へ追い込む「クワイエット・ファイアリング(静かな解雇)」が増えているのではないかとの疑問がSNS上で広がり、職場環境への不安が浮き彫りとなっている。
 
 報道によれば、ある従業員は企業の組織再編後に人員補充が停止され、残された社員の業務負担が増加した結果、「変化を受け入れるか辞めるか」という暗黙の圧力があると感じていると投稿した。明確な解雇は行われていないものの、「徐々に辞めさせられる環境」が形成されているとの指摘である。
 
 「クワイエット・ファイアリング」とは、業務の縮小、昇進機会の排除、評価の低下などを通じて従業員に疎外感を与え、自発的な退職を促す手法を指す。従来の解雇と異なり、直接的な通告を伴わない点が特徴である。
 
 オンライン上では、「コスト削減や人員削減を目的に一般的になりつつある」との意見がある一方で、「単なる組織再編や通常の人事運用に過ぎない」と否定的な見方もあり、認識は分かれている。
 
 背景には、企業の海外移転やAI導入による業務再編、採用凍結などがあるとされる。正式なリストラを避けつつ人員を自然減させる手法として、間接的な圧力が働いている可能性が指摘されている。
 
 一方で専門家は、このような手法は職場の信頼低下や人材流出を招くリスクが高く、長期的には企業にとってマイナスとなる可能性があると指摘している。
 
 今回の議論は、雇用の安定性が揺らぐ中で、解雇のあり方や企業と従業員の関係性が変化していることを示している。明確なルールが存在しない領域であるだけに、「見えない圧力」をどう捉えるかが今後の課題となりそうである。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP「静かな解雇」は増えている? シンガポールで職場環境への不安広が...