2026年4月17日
MRTでの化粧はOK? 「身だしなみ禁止」ポスターで議論拡大
シンガポールのMRT車内に掲示された「公共の場での身だしなみを控えるように」と呼びかけるポスターをきっかけに、公共交通機関での化粧や身だしなみの是非を巡る議論が広がっている。
問題のポスターは「Don’t groom in public」と記され、まつ毛を整える様子や爪を切るイラストが描かれている。SMRTによるマナー向上キャンペーンの一環として2025年11月から導入され、2026年まで実施される予定である。
これに対し、市民の反応は分かれている。多くの通勤客は「軽い化粧直し程度なら問題ない」としつつも、「周囲に迷惑をかけないこと」が前提との意見が主流である。特に粉が飛ぶ、肘が当たるなどの行為は不快とされる一方、口紅やパウダーの軽い使用は容認される傾向にある。
一方で、爪切りや角質処理など衛生面に影響する行為については「不快」「不衛生」として強い否定意見が多く、明確に線引きすべきとの声が目立つ。
また専門家からは、公共の場での化粧は「本来は私的空間で行う行為」として控えるべきとの見解も示されている。特に混雑時や立った状態での作業は安全面のリスクもあると指摘されている。
一方で、「そこまで規制する必要があるのか」「忙しい通勤時間を有効活用しているだけ」といった反発もあり、過度なマナー強調に疑問を呈する声も存在する。
今回の議論は、単なるマナー問題にとどまらず、「公共空間における許容範囲」を巡る価値観の違いを浮き彫りにしている。シンガポールの公共マナー意識の高さと、その中での柔軟性のバランスが問われている。


