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金融

2026年4月17日

円が対シンガポールドルで過去最安水準 訪日需要に追い風

 日本円がシンガポールドルに対して過去最低水準まで下落し、シンガポール人がこれまでで最も多くの円を購入できる状況となっている。為替市場では1Sドル=約125円前後と、10年以上ぶりの高水準に達した。
 
 報道によれば、2026年4月には一時1Sドル=125.33円を記録し、その後も124円台で推移している。これはシンガポールドル高と円安が同時に進んだ結果であり、2025年以降の円の下落傾向が続いている。
 
 円安の背景には、日本の低金利政策がある。日銀は依然として緩和的な金融政策を維持しており、他国との金利差が拡大していることが円売り圧力となっている。一方、シンガポールでは金融管理局(MAS)がインフレ抑制のため通貨高政策を維持しており、シンガポールドルは相対的に強含んでいる。
 
 さらに、中東情勢の緊迫化による原油価格の変動も影響している。日本はエネルギー輸入依存度が高く、原油価格上昇が通貨の弱さにつながりやすい構造にある。一方、シンガポールはエネルギー取引のハブとして恩恵を受けやすく、通貨の下支え要因となっている。
 
 この為替状況により、シンガポール人にとって日本旅行や買い物のコストは大幅に低下している。実際、為替差を活用して円を事前に購入する動きも強まっており、訪日需要のさらなる拡大が期待されている。
 
 一方で専門家は、2026年中もこの水準が続く可能性があるとしつつ、原油価格や金融政策の変化によっては急激な反転もあり得ると指摘している。為替メリットを享受できる一方で、今後の動向には注意が必要な局面である。

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