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リストラ増加、PMETに打撃

 シンガポールで2025年のリストラ(解雇)が増加し、特に専門職・管理職・技術職(PMET)においてより大きな影響が出ていることが明らかになった。労働市場全体は拡大を続ける一方で、雇用の質や構造に変化が生じている。
 
 労働省の報告によると、2025年の解雇者数は1万4,490人と、前年の1万2,930人から増加した。解雇率も従業員1,000人あたり6.3人に上昇している。
 
 特にPMET層の影響が大きく、解雇率は1,000人あたり10.1人と前年の8.6人から上昇し、景気後退期前の水準を上回った。金融、情報通信、専門サービスなど高付加価値分野での人員削減が目立っている。
 
 背景には、企業の構造改革やデジタル化、AI導入による業務再編があるとされる。ただし、同時にこれらの分野では求人も増加しており、単純な雇用減少ではなく「必要スキルの変化」による入れ替えが進んでいると分析されている。
 
 実際、2025年の総雇用者数は5万5,500人増加しており、労働市場全体としては成長を維持している。
 
 今回の動きは、シンガポールの雇用環境が「量の拡大」から「質とスキルの再編」へと移行していることを示している。特にPMET層にとっては、継続的なスキル更新がキャリア維持の鍵となる局面に入っていると言える。