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飲料容器返却制度が開始、対象ボトル不足で初日は混乱

 シンガポールで2026年4月1日、飲料容器返却制度(BCRS)が正式に開始された。ペットボトルや缶飲料(150ml~3リットル)を購入する際に1本あたり10セントのデポジットを支払い、専用機に返却すると全額返金される仕組みである。
 
 しかし導入初日は、返却対象となる容器が店頭でほとんど見つからない状況が確認され、利用者の間で混乱が広がった。制度では対象容器に専用の「デポジットマーク」が付いている必要があるが、開始直後は旧パッケージ在庫が多く流通しており、返金対象外の商品が大半を占めているためである。
 
 この背景には最大6ヵ月の移行期間が設定されている点がある。2026年4月から9月末にかけて新旧商品が混在し、本格的に対象容器が普及するのは8~9月頃と見込まれている。
 
 制度自体は国内で年間10億本以上の飲料容器の回収を目指す大規模施策であり、リサイクル率向上と廃棄物削減が目的である。全国には1,000台以上の回収機が設置され、今後さらに拡大予定である。
 
 初期段階では対象商品の少なさや制度理解不足が課題となっているが、政府は周知活動を強化し、段階的な定着を図る方針である。利用者側もマークの有無を確認するなど、新たなリサイクル習慣への適応が求められている。