2026年4月3日
シンガポールで叡王戦開催へ、日星外交60周年記念の文化交流イベント
2026年4月2日、シンガポールのジャパン・クリエイティブ・センター(JCC)にて、「第11期叡王戦 シンガポール対局」に関する記者会見が開催された。
本対局は、日本とシンガポールの外交関係樹立60周年(SJ60)記念事業の一環として実施されるもので、将棋を通じた文化交流の促進が目的とされている。
主催者は、今回の対局について「将棋という日本の伝統文化を通じて、両国の友好関係をさらに深める機会になる」と意義を強調。また、前期の五番勝負が最終局までもつれる接戦となったことに触れ、伊藤匠叡王と斎藤慎太郎八段による再戦への期待を示した。
日本将棋連盟の糸谷哲郎常務理事は、外交関係樹立60周年について「一つの節目であると同時に新たな出発点」と位置づけ、「将棋の一手一手の積み重ねのように、日星関係も長年かけて築かれてきた」と述べ、今回の対局がさらなる交流の深化につながることに期待を寄せた。

在シンガポール日本国大使館の石川浩司大使は、2年連続でのシンガポール開催を歓迎し、「将棋の奥深さに現地の人々にも触れてほしい」と語るとともに、SJ60の節目における文化的な結びつきの強化に期待を示した。
また、アジア文明博物館(ACM)のクレメント・オン館長は、将棋を「知性、戦略、美を備えた日本文化の象徴」と評価し、同館での展示や漫画『3月のライオン』特別展との連携を通じて、より幅広い層への文化発信につなげたいと述べた。
伊藤匠叡王と斎藤慎太郎八段はともに、シンガポールでの開催への感謝と意気込みを表明。伊藤叡王は「将棋そのものだけでなく、対局の所作や和服なども含めて日本文化として楽しんでほしい」と語り、斎藤八段は「礼に始まり礼に終わる将棋の精神を伝えたい」と述べた。両棋士はまた、現地での滞在を通じてシンガポールの都市と自然の調和や食文化に好印象を示し、良いコンディションで対局に臨めるとの手応えを語った。


第11期叡王戦シンガポール対局は、4月3日にシンガポール日本人会で開催される予定で、関連イベントとして将棋ワークショップや文化交流プログラムも実施される。


