2026年4月2日
ワークフェア上限3,500Sドルへ引き上げ提案。低所得層支援強化を訴え
シンガポールの野党議員であるジェームズ・リムは、低所得労働者支援策「ワークフェア(WIS)」の適用上限を現行の3,000Sドルから3,500Sドルへ引き上げることを提案した。物価上昇が続く中、より多くの労働者を支援対象とする狙いである。
ワークフェアは、低所得層の賃金を補助しつつ就労を促す制度で、2007年から導入されている。ジェームズ・リム議員は、近年のインフレにより食費や交通費、家賃など生活に直結するコストが大きく上昇しており、特に低所得層への影響が大きいと指摘した。
今回の提案では、上限引き上げにより所得下位30%の層まで支援が拡大されるとされる。また、追加財政負担は年間約2億5,000万Sドルと試算されており、国家予算全体に占める割合は約0.17%と限定的であると説明されている。
一方、政府は現在の3,000Sドル上限が主に下位20%の労働者を対象とした設計であるとしており、制度は引き続き見直しの対象とされている。
今回の議論は、物価上昇が続く中で低所得層支援をどこまで拡充すべきかという政策課題を浮き彫りにしている。働くことを前提とした支援制度を維持しつつ、生活実態に合わせた柔軟な見直しが求められている。

