シンガポールの飲食サービス業において、ウエイターなどの従業員を対象に、今後3年間で最大6.7%の年次賃上げが実施されることが決定した。これは進歩的賃金モデル(PWM)に基づくもので、低賃金層の所得底上げを目的とした政策である。
対象となるのは、ウエイターやキッチンアシスタントなどの職種で、賃金は職務レベルに応じて段階的に引き上げられる。具体的には、2026年から2028年にかけて毎年一定の昇給が義務付けられ、最大で年6.7%の上昇となる見込みである。
例えば、エントリーレベルのサービススタッフでは月給が段階的に引き上げられ、3年間で数百Sドル規模の増加が想定されている。これにより、生活費の上昇に対応しつつ、業界の人材確保と定着を図る狙いである。
一方で、事業者側には人件費増加の負担が生じるため、政府は生産性向上やデジタル化の推進を併せて求めている。業界では、価格転嫁や業務効率化などの対応が不可避とみられている。
シンガポールでは清掃、警備、物流など他業種でもPWMが導入されており、今回の飲食業への拡大により、より広範な労働者の賃上げが進む見通しである。今回の施策は、低賃金問題の是正と持続可能な成長の両立を目指す重要な取り組みである。
シンガポール飲食業、最大6.7%の年次賃上げへ
