シンガポールの低い出生率の背景として、競争意識の強い「キアス(kiasu)文化」が影響しているのではないかとの見方が議論を呼んでいる。キアスとは、他人より不利になることを避けようとする心理や、過度に競争的な行動を指す言葉である。
専門家や評論では、子どもを育てるうえで教育や生活水準に高い基準を求める社会的風潮が、家庭に大きな負担を感じさせている可能性が指摘されている。多くの親が「子どもには最高の教育や環境を与えなければならない」と考え、その結果として子どもの人数を減らす選択をするケースがあるという。
シンガポールでは世界でも低い出生率が続いており、政府は出産奨励金や育児支援、住宅優遇など様々な政策を導入してきた。しかし、社会的価値観や生活コスト、キャリア志向など複合的な要因が出生率に影響しているとみられている。
今回の議論では、単なる経済問題だけでなく、社会全体の競争文化や教育プレッシャーが家族形成の意思決定に影響している可能性が指摘された。出生率改善のためには、経済支援だけでなく、育児や教育に対する社会的価値観の見直しも必要ではないかとの意見も出ている。
“キアス文化”が少子化の要因か
