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政治

2026年2月19日

「30 by 30」見直し シンガポールの食料生産戦略が転換

 シンガポール政府は、国内で栄養需要の30%を賄うとした「30 by 30」目標の達成が困難であるとして方針を見直し、より現実的な食料安全保障戦略へ転換を進めている。限られた土地や高いエネルギー・人件費、農業事業の採算性といった課題が背景にある。
 
 新たな方針では、2035年までに国内消費に対し、葉物野菜やキノコなど「食物繊維系食品」を約20%、卵や水産物など「たんぱく質」を約30%地元生産で賄う目標が掲げられている。これは国内で効率的に生産可能な食品に重点を置く現実的なアプローチとされる。
 
 シンガポールは食料の90%以上を輸入に依存しており、供給網の混乱や地政学リスクに備えることが重要課題である。 そのため政府は、国内生産の強化に加え、輸入先の多様化、備蓄体制の強化、海外パートナーシップの拡充などを組み合わせた多層的な食料安全保障戦略を推進している。
 
 今後は、都市型農業や技術活用による高効率生産のほか、海外での生産連携や持続可能な供給網の構築も重要な柱となる見通しである。政府は、国内農業を「新鮮で安定した供給源」として位置付けつつ、輸入と組み合わせたレジリエントな食料システムの構築を目指している。

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