シンガポール政府は、2027年1月1日から外国登録車の入境にかかる料金を引き上げると発表した。これは越境交通の管理とインフラ維持のための費用負担の見直しを目的とした措置であり、観光や通勤で頻繁に国境を越える車両に影響が出る見込みである。
現行では、マレーシアやその他近隣国からシンガポールへ入境する外国登録車両に対して、通行料金や入境税が定められているが、政府はこれらの料金体系を再評価し、領域内での道路使用実態やインフラコストに見合った負担を求める方向に舵を切った。具体的な引き上げ幅は車種や登録地などによって異なるが、オプションの追加料金や日次、週次料金の改定を含む総合的な見直しが行われるという。
政府は声明の中で、「外国登録車両の多くがシンガポール内の道路インフラやサービスを利用しており、適正な料金見直しは公平性の確保につながる」と説明した。また、料金改定は「交通政策全体の一部」であり、渋滞緩和や環境負荷軽減などの長期的な都市戦略と整合性を持つものとした。
今回の見直しに対し、影響を受けるユーザーや業界団体からは賛否両論の反応が出ている。頻繁に国境を越えて通勤やビジネスで利用するドライバーは、「費用負担が増える」との懸念を示している。一方で、環境保全や 渋滞緩和の観点からは「適正な負担は必要だ」との意見もある。
交通アナリストは、料金引き上げが単なる財政措置にとどまらず、越境交通の在り方を見直す契機になる可能性を指摘する。特に、マレーシアとの国境をまたいだ労働者や物流業者にとっては、走行コストの増加が運営コストに影響する可能性があるという。
政府は、改定後も透明性を保ち、ユーザーが新たな料金体系を理解しやすいようガイドラインや説明会を実施する方針だ。オンラインポータルや交通管理アプリを通じて、各区分ごとの料金や適用条件を逐次公開し、混乱を避けるための情報提供を進めるとしている。
新料金制度は、2027年1月1日以降の入境分から適用され、対象車両には公式通知が届く。利用者には事前の準備と最新情報の確認が促されている。政府は引き続き交通政策全体の見直しを進め、効率的かつ持続可能な交通システムの構築を目指すとしている。
外国登録車のシンガポール入境料金引き上げへ
