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社会

2026年2月6日

カンボジアの詐欺拠点で「偽シンガポール地域警察署」発見

 カンボジアで摘発された詐欺組織の拠点内に、シンガポールの地域警察署を模した「偽の警察施設」が設けられていたことが判明した。東南アジア各地で外国人を標的とした詐欺が横行する中、公式機関の信頼を悪用する巧妙な手口が明らかになり、関係当局は被害防止に向けた警戒を強めている。
 
 この偽施設は、カンボジア国内の詐欺拠点に所在し、外観や内部の標識・制服などがシンガポールのNeighbourhood Police Centre(地域警察署)に似せて偽装されていたという。捜査当局が現場を押収した際、詐欺組織はこの施設を使って被害者に対して「警察からの捜査」という名目で信頼を獲得し、金銭や情報をだまし取ろうとしていた疑いがある。実際には当地の組織が犯行の一環としてでっち上げた偽装であり、シンガポール警察とは一切無関係である。
 
 この手口は、公式機関への信頼感を悪用する詐欺の典型例とされる。被害者に対して合法性を感じさせることが狙いで、警察を装うことで疑念を抱かせず、指示に従わせやすくしていた可能性がある。関係当局は、「警察や政府機関が金銭を要求することは絶対にない」として、こうした勧誘に応じないよう注意を呼びかけている。
 
 シンガポール側も同件について情報を把握しており、警察当局は広く一般市民に対して、公式以外の施設や名義を使った接触には応じないことや、身元が確認できない指示に従わないことの重要性を再三強調している。また、詐欺に遭った疑いがある場合には直ちに公式チャネルを通じて通報するよう促している。
 
 アジア太平洋地域では、詐欺グループが越境して活動するケースが増えている。オンライン詐欺や架空の取引、偽装された機関名による勧誘は国境を越えて多様化しており、各国の法執行機関は国際協力の枠組みで対策を強化している。今回のような偽装施設の事案は、被害者の信用を巧妙に利用する手法として極めて悪質であり、警戒が必要とされる。
 
 当局は、公式機関を装う詐欺が確認された場合には、速やかに警告を発表し、関係機関と連携して被害の拡大を防ぐとしている。市民に対しては、公式の連絡先以外での支払い要求や個人情報提供に応じないことを重ねて呼びかけている。今回の発覚を受け、詐欺対策への意識向上と警戒強化が改めて求められている。

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