2026年2月2日
政府、老舗「ワルン・ナシ・バリアマン」閉店発表受け対応策を協議
シンガポール政府は、老舗ミナン料理店「ワルン・ナシ・パリアマン(Warong Nasi Pariaman)」が閉店を発表したことを受け、店舗側と協力しながら今後の対応策を検討していると明らかにした。都市再開発庁(URA)が声明で説明した。
同店は1948年創業とされ、長年にわたり地元住民や観光客に親しまれてきた歴史ある飲食店である。しかし、賃貸条件や事業継続を巡る課題などから閉店を決断したとされ、発表後は市民の間で惜しむ声が広がっていた。
URAによると、政府は同店の文化的・歴史的価値を認識しており、事業者と対話を重ねながら、移転や再開業の可能性、今後の事業形態の選択肢などについて意見交換を行っているという。ただし、具体的な結論や支援内容については、現時点では未定としている。
政府は一貫して、商業テナントの賃貸条件については市場原理を基本としつつも、地域に根付いた伝統的事業者が直面する課題については、可能な範囲で支援策を検討する姿勢を示している。今回のケースについても、文化的価値と都市開発のバランスを考慮した対応が求められている。
一方で、URAは「最終的な事業継続の判断は事業者自身によるもの」と強調しており、政府が直接的に営業継続を保証する立場にはないことも明らかにした。
ワルン・ナシ・パリアマンの閉店を巡っては、伝統飲食店の存続や家賃高騰問題、都市再開発の在り方についての議論も再燃している。今回の政府と店舗側の協議が、今後の伝統的飲食文化の継承と都市政策の方向性を考える一つの事例となるか注目されている。
