シンガポール陸上交通庁(LTA)は、高速道路出入口や特定道路に近づいた際に、ドライバーに減速を促す新機能をオンボードユニット(OBU)に追加すると発表した。導入により、速度超過による事故リスクの低減や安全な車両流動の促進を狙う。
この機能は、OBUが道路位置や交通管理データと連動し、高速道路の出口、主要交差点、路地接近時など特定の地点に差し掛かる際に、視覚・音声でドライバーに注意喚起する仕組みである。LTAは、こうした通知によってドライバーが適切な減速を行いやすくなり、急な速度変化を避ける助けになるとしている。
シンガポールでは近年、都市内外を問わず自動車交通が増加している。特に高速道路から一般道路へ移行する出入口付近や、狭い路地との合流地点では、車両同士の速度差が事故要因になりやすいことが課題視されてきた。新機能はこれらの場所における安全性向上を目的に設計されている。
LTAは、この機能を段階的にOBU搭載車両へ展開するとしており、初期段階では主要幹線道路や高速道路出口を中心に通知対象地点を設定する予定だ。将来的には、交通状況や道路特性に応じて通知地点を拡大し、機能の精度と利便性を高める方針である。
また、ドライバー教育や啓発活動とも連動し、安全運転意識の向上を図るとしている。LTAは、「単なる注意喚起ではなく、ドライバーの行動変容を促すツールとして活用したい」と述べた。
新機能は既存のOBUユーザー向けにもソフトウエアのアップデートで提供される見通しで、適用時期や対応手順はLTAが追って公表する。ドライバーには、通知に過度に依存せず、自身の判断で安全速度を維持することも併せて求められている。
今回の機能追加は、交通管理のデジタル化と安全対策強化の一環であり、技術を通じた道路安全の向上が期待される。シンガポールでの取り組みは、他国でも注目される先進的な安全支援策となりそうである。
OBUに新機能、出口・路地接近時に減速を通知
