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妻への暴行を繰り返した男に禁錮23ヵ月超

 シンガポールで、妻に対する暴行を繰り返した男性が、禁錮23ヵ月超の実刑判決を言い渡された。裁判所は、夫婦間の口論をきっかけに、被告が妻を殴打し、地面に投げ倒すなどの行為に及んだ点を重く見て、厳しい刑を科した。
 
 判決によると、被告は家庭内での意見の食い違いを理由に感情を抑えきれず、複数回にわたり暴力を振るった。被害女性は身体的な痛みだけでなく、精神的にも大きな苦痛を受けたとされる。裁判所は、継続的な暴力であったこと、および被害者が配偶者という立場で逃げ場の少ない状況に置かれていた点を、量刑上の重要な要素とした。
 
 検察側は、家庭内暴力は私的問題ではなく、社会全体で防止すべき重大な犯罪であると主張し、実刑を求めた。これに対し、弁護側は一時的な感情の爆発だったとして情状酌量を求めたが、裁判所はこれを退けた。裁判官は、「意見の相違があっても、暴力は決して正当化されない」と明言している。
 
 シンガポールでは近年、家庭内暴力に対する社会的認識が高まり、被害者保護と加害者への厳正な処罰が重視されている。専門家は、暴力が繰り返される前に周囲や当局へ相談することの重要性を指摘している。
 
 今回の判決は、家庭内であっても暴力行為は重く処罰されるという強いメッセージを示すものとなった。当局は、被害に直面した場合は速やかに支援機関や警察に相談するよう呼びかけている。