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経済

2026年1月3日

シンガポールGDP成長率、第4四半期に5.7%へ加速

 シンガポールの2025年第4四半期の実質GDP成長率は前年同期比5.7%となり、前四半期から大きく加速した。これにより、2025年通年の経済成長率は2021年以来の高水準となった。シンガポール貿易産業省(MTI)が発表した。
 
第4四半期の成長をけん引したのは、製造業と卸売貿易、金融・保険などのサービス分野である。特に製造業では、電子部品や精密工学関連の需要回復が寄与し、外需の持ち直しが成長を押し上げた。サービス業も、金融取引の活発化や企業活動の回復を背景に堅調に推移した。
 
これにより、2025年通年のGDP成長率は約5%台となり、新型コロナ禍後の回復期であった2021年以来、最も高い水準を記録した。MTIは、世界経済の減速懸念が残る中でも、シンガポール経済が多角的な産業構造と外需への適応力によって底堅さを示したと分析している。
 
一方で、当局は先行きについて慎重な見方も示している。地政学的リスクの高まり、主要国の金融政策動向、世界貿易の不確実性などが、2026年以降の成長に影響を及ぼす可能性があるためだ。MTIは、生産性向上や産業高度化、人材育成を通じて、持続的成長基盤の強化が引き続き重要になると指摘している。
 
今回のGDP統計は、2025年後半にかけての景気回復の勢いを裏付ける内容となった。一方で、政府は成長の果実を幅広く行き渡らせるため、企業支援と家計負担軽減の両立を重視する姿勢を崩していない。今後の財政・経済政策運営において、今回の高成長をいかに次の安定成長につなげるかが問われることになる。

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