2026年1月2日
25年成長率4.8%へ、ローレンス・ウォン首相が「国家戦略の刷新」を宣言
シンガポールのローレンス・ウォン首相は、2025年の実質GDP成長率が4.8%となったと明らかにした上で、国際競争力を維持するためには国家戦略の刷新が不可欠であるとの認識を示した。首相は、世界経済環境が急速に変化する中、従来の成功モデルに安住することはできないと強調した。
ウォン首相によれば、2025年の経済成長は、製造業や貿易、サービス分野の回復が寄与した。一方で、地政学的緊張の高まりや世界的なサプライチェーン再編、デジタル化・脱炭素化の進展など、外部環境は一層不確実性を増しているという。こうした状況下で、シンガポールは新たな成長エンジンを模索する必要があると述べた。
首相は特に、人材育成、技術革新、生産性向上を今後の柱として挙げ、企業と労働者の双方が変化に適応できる体制づくりが重要だと指摘した。また、中小企業の競争力強化や、研究開発・スタートアップ支援を通じた産業高度化にも引き続き注力する考えを示した。
さらに、ウォン首相は社会的側面にも言及し、経済成長の果実を幅広く分配し、格差拡大を抑制する包摂的成長が求められると述べた。政府は、労働者の再教育や再訓練を支援し、雇用の質を高める政策を進める方針である。
今回の発言は、2026年度予算案を控える中で示されたもので、次の成長段階に向けた政策の方向性を示唆するものと受け止められている。ウォン首相は、変化のスピードが速い時代だからこそ、柔軟で先を見据えた戦略がシンガポールの競争力を左右すると締めくくった。


