2025年12月25日
シンガポールのコアインフレ率、11月も1.2%で横ばい
シンガポールのコア消費者物価指数(Core CPI)は2025年11月に前年同月比1.2%となり、10月から変わらず年内の高水準を維持した。これは民間自動車や宿泊費用を除いた物価動向を示す指標で、家計支出の基調を反映する重要な統計である。
統計当局によれば、コアインフレ率が1.2%で横ばいとなったのは、サービス関連価格の上昇が、小売品やその他の財の価格上昇の鈍化および電気・ガス料金の一段とした低下に相殺されたためだという。月次ではコア価格が0.1%の微減となっており、物価上昇圧力は全体として穏やかである。
同時に発表された全体の消費者物価指数(CPI-All Items)も前年同月比1.2%で、住宅費や交通費を含む全体の生活費の伸びも安定した形となった。これにより、家計にとって物価上昇の圧力は限定的とみられる。
コアインフレ率の現状は、エコノミスト予想の中央値1.3%を下回っており、インフレ圧力が予想ほど強まっていないことを示唆している。これを受け、シンガポール金融管理局(MAS)やシンガポール貿易産業省(MTI)の見通しでは、当面の物価動向は比較的安定すると見込まれている。
品目別では、食品関連の物価上昇率は1.2%で10月と同じだったほか、サービスインフレ率は1.9%へわずかに上昇した。一方、衣料品や履物、個人用ケア機器などの価格は低下し、小売・その他財のインフレ率は0.3%へ鈍化した。また電気・ガス料金は前年比で大きく低下した。
こうしたデータは、急激な物価上昇を抑制しつつ、生活必需品やサービスの価格変動を反映する形でインフレが進行していることを示している。MASとMTIは、輸入コストの緩やかな低下などを理由に、2026年もコアインフレ率は0.5〜1.5%の範囲で推移すると予測している。


