2025年12月22日
BlueSG、2026年再出発に向けEV全車両を処分
シンガポールのカーシェアリングサービス BlueSG が、2026年のサービス再出発に先立ち、保有していた電気自動車(EV)全車両の処分を完了したことが分かった。これは現行サービスの一時停止と大規模刷新の一環である。既存利用者には返金が行われている。
処分対象となった車両には、従来の三ドア型「Bluecar」EVと、2022年に導入された五ドア型のオペル・コルサ-eが含まれる。三ドアのBluecarはスクラップ処理された一方で、五ドアのコルサ-eは中古車販売業者に売却された。中古市場には10年の走行証明書期間のうち最大で約七年残存する車両もあり、走行距離9万km程度の個体も見られる。
三ドア車両が売却されなかった背景には、シンガポール陸運局(LTA) の「EVシェアリングスキーム」による制限がある。同局はBluecarの所有権移転を認めず、他社への譲渡が不可能だったとしている。この制度はシンガポール経済開発庁(EDB)と共同で2016年に導入され、EVレンタル試験の枠組みとして運用されてきた。
BlueSGの最高経営責任者ケイス・キー氏は、12月16日の時点で車両処分は完了し、2026年の再出発に向けて計画通り進んでいると表明しているが、新サービスの具体的内容や導入車種、価格設定などの詳細は明らかにしていない。
BlueSGは2017年の事業開始以来、三ドアのBluecarを中心に展開し、国内で唯一のポイント-ツー-ポイント型カーシェアリングサービスとして利用者を獲得してきた。ユーザーはサービス利用後、元の充電ステーションに車両を戻す必要がなく目的地で乗り捨て可能な利便性が特徴だった。
2021年にはGoldbell GroupがBlueSGを買収し、新車両や技術への投資として7,000万USドル(約9,900万Sドル)超を投じる計画を発表していたが、EV充電ネットワークを運営していた総合エネルギー企業 TotalEnergies はシンガポールから撤退することを決め、これら充電ポイントは2025年末までに他の事業者に引き継がれる予定だ。
この処分と刷新を経て、BlueSGが2026年にどのような新しいシェアリング体験を提供するかが注目される。再出発計画は環境配慮と利便性を両立しつつ、競争が激化するモビリティ市場での存在感を取り戻す狙いとみられる。


