2025年12月17日
マレーシア、ジョホール国境のQRコード通関を拡大
マレーシア内務省は、シンガポールとの国境にあるジョホール州の主要入国検問所(Sultan Iskandar Building/BSIおよびSultan Abu Bakar Complex/KSAB)で、QRコードによる通関システムの適用範囲を拡大すると発表した。12月31日までに、新たに40台のNational Integrated Immigration System(NIISe)自動ゲートと145台のMyNIISe QRコードスキャナーを設置し、処理能力を従来の約2倍に引き上げる計画である。
この改善は、バイク、自動車、歩行者などあらゆる通行形態に対応するもので、特に混雑が激しい時間帯における出入国手続きの迅速化・円滑化・安全性向上を目的としている。マレーシア側は設備・デジタルシステムのアップグレードを進め、利用者数の増加に耐え得る体制を整えるとしている。
同省は、今回の拡充によって交通フローの改善やデジタル通関の安定性向上が図られ、特にオートバイ利用者の通関処理が改善されると説明している。また、通信事業者との連携によってピーク時でもQRコード通関が途切れないようネットワーク強化も進めるという。
このQRコード通関システム(MyNIISe)は、スマートフォンのアプリで生成したコードを提示することで、従来のパスポート提示に代えて自動的に入国審査ができる仕組みである。シンガポール側でも類似のQRコード通関が導入されており、両国はデジタル化による越境処理の効率化を進めている。
拡大された設備とシステムは、年末年始や週末など往来が増える時期に特に効果を発揮すると期待されている。これにより、両国間を往来する日常の通勤・観光客を含む多くの旅行者が、よりスムーズな通関を享受できる見通しである。


