2025年12月17日
17歳のシンガポール青年、ジュロンでお粥屋を開業
シンガポールの17歳の少年ケビンさんが、自身のお粥屋「Fu Ying Porridge」をジュロン・ウエストで2025年11月10日にオープンさせた。しかし、営業を維持するため昼は屋台、午後は別の仕事という多忙な生活を送っている。
ケビンさんは若くして飲食業界での経験を積んでおり、母親の友人が屋台ビジネスを始めるにあたりパートナーとして声をかけたことが開業のきっかけである。費用はパートナーと折半し、ケビンさん自身は貯金と家族の支援を元に屋台運営の主要な部分を担っている。準備は早朝から始まり、朝5時に屋台に到着して食材の下ごしらえや粥の仕込みをこなし、午後2時の閉店まで接客・販売に励んでいる。
しかし、売上は必ずしも安定していない。1日の売上が良い日でも約150Sドル(約1万8,000円)程度で、安い日には100Sドル(約1万2,000円未満)にとどまることもあるという。屋台の運営コストや家賃、食材費を賄うには1日約300Sドル(約3万6,000円)の売上が必要だが、現状ではそこに達しておらず、経営は厳しい状況にある。
このためケビンさんは、午後3時から夜9時まで別の仕事を掛け持ちし、屋台運営の補填をしていると明かしている。自身は将来的にも屋台を軌道に乗せたいと語る一方で、現状では収益を安定させるための工夫が欠かせないと述べている。SNSでの発信やチラシ配布などの集客努力も続けているという。
ケビンさんのお粥は新鮮な食材を使った味わいが評判で、特にイカ粥(Sotong porridge)について好意的な口コミが寄せられている。彼はインターネットを通じて調理技術を独学し、顧客からのフィードバックを積極的に取り入れている。
一方で営業開始から間もないため、顧客数はまだ十分とは言えず、もし売上が改善しなければ2026年2月に閉店を検討する可能性も示している。だが「ホーカーとして生き続けたい」という強い意志を持ち、将来に向けて事業の成長を目指して努力を重ねている。


