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ESTA申請でSNS履歴5年分必須に シンガポール人も対象

 米国政府は、ビザ免除プログラム(VWP)を利用して渡航する旅行者に対し、電子渡航認証システム(ESTA)申請時に過去5年分のソーシャルメディア履歴の提出を義務化する方針を明らかにした。シンガポールもVWP参加国であるため、同国から米国を訪れる旅行者も対象となる。
 
 米国国土安全保障省は、テロ対策や不正渡航防止の観点から、SNS上の情報が重要な判断材料になるとしている。提出が求められるのは、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、YouTube、TikTok など主要プラットフォームの利用履歴である。ただし、米政府は「パスワード提出は求めない」と強調している。
 
 新要件は2026年初めに段階的に導入される見通しで、ESTA申請フォームにSNSアカウント欄が追加される。現行の一部任意入力項目が「必須」に変更される形となる。
 
 米政府は、この措置が個人情報保護の観点から懸念される可能性も認めているが、「リスク管理のためには不可欠であり、既存のセキュリティ審査を補完するもの」と説明している。一方、プライバシー保護団体からは「過剰な監視につながる」との批判も出ている。
 
 対象となるVWP国は40ヵ国以上で、日本、シンガポール、韓国、欧州各国などが含まれる。米国は「正当な旅行目的を持つ大多数の利用者には影響は最小限である」と述べているが、旅行者は今後、SNSアカウント情報を整理し、申請前に確認する必要が出てくる。
 
 同制度が今後どの程度まで国際的なスタンダードとなるかは不透明であるが、米国渡航を予定するシンガポール居住者・旅行者にとって新たな準備事項となることは確実である。