2025年11月26日
Twelve Cupcakes、債権者への未払いが1万 Sドル超
シンガポールのカップケーキチェーン、Twelve Cupcakesが約100件の債権者に対し、若干「1万Sドル」を超える金額を未払いとしていることが、清算会社AAG Corporate Advisoryの発表で明らかになった。
この金額には80名の元従業員に対する10月給与などの未払い分は含まれておらず、従業員側の未払い額は別途存在している。
同社は10月29日に全店舗の営業を突如終了、11月24日に正式な清算手続きに入ったことが確認されている。
債権者向けの仮想会議では、清算人らが資産回収を前提として、元従業員80名分の10月給与について「2026年1~3ヵ月期(第1四半期)に支払いを目指す」と説明したが、具体的な日程は未定のままだ。
債務額の内訳では、製パン材料の提供元であるTee Yih Jia Food Manufacturingへの約1万9,600Sドルが最大となっており、他にも製菓用品会社や包装資材会社、営業支援サービス会社などが債権を保有している。
従業員側からは、「10月給与や未取得の年次休暇20日分、残業代なども含まれており、自己負担の賃貸料滞納リスクも出てきている」といった困窮の声もあがっている。
また、清算を巡るプロセスとして、債権者は請求を広告・通知する2ヵ月間の期間が設けられており、それを経た上で回収可能な資産から支払いに充当される構図だという。
この事案は、F&B(飲食)業界における急速な閉店・清算リスク、加えて従業員の未払い給与という雇用面での課題を露呈させるもの。監督機関であるシンガポール人材開発省(MOM)による調査も進められており、今後の支払い実行状況および清算過程の透明性が注目される。
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