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社会

2025年11月26日

米国で仮釈放されたシンガポール人、1週間足らずでICEに再拘留

 米イリノイ州で児童ポルノ所持および未成年者を対象とした性的グルーミングの罪で服役していたシンガポール人の男性(27)が、11月20日に仮釈放された直後、米移民・関税執行局(ICE)により拘留施設へ移送されていたことが明らかになった。同男性はウィスコンシン州のDodge Detention Facilityに収容されており、米国からの強制送還手続きが進む可能性が高いとみられる。
 
 米国のICE拘留者検索システムでも収容が確認されており、仮釈放からわずか1週間足らずでの再拘留は異例である。ICEは、強制退去の可能性が高い非市民について、安全確保や逃亡防止の観点から収容措置を取る場合があるとしている。
 
 男性は2017年に米国で亡命を認められていたが、2021年に未成年者に不適切な画像を送らせるなどの行為で起訴され、同州裁判所から6年の懲役刑を受けていた。判決文によれば、当時14歳の少女とWhatsAppなどで裸の写真のやり取りを行い、性的な内容の役割演技を求めていたとされる。
 
 さらに、男性にはシンガポール帰国後に解決すべき法的問題も存在する。シンガポール当局は、国民兵役に関連する医療検査の欠席、出国許可を得ないまま国外に滞在していた可能性などを把握しており、必要に応じて調査を行うとしている。
 
 今回の事案は、米国での仮釈放後に移民局が即座に介入したケースとして注目されている。強制送還手続きの進展や、帰国後にシンガポールで直面する可能性のある法的措置など、今後の展開が焦点となる。

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