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シンガポール航空機、メルボルン発チャンギ行き便が離陸直後に引き返し

 10月29日午後、メルボルン発シンガポール行きのシンガポール航空(SIA)便が、飛行中に技術的問題を確認したためメルボルン空港へ引き返した。航空会社の発表によると、対象機はボーイング777型機で、乗客219名と乗員17名が搭乗していた。
 
 SIAによれば、フライトSQ228便は現地時間午後4時35分に離陸したが、離陸後まもなく技術的トラブルが発生。着陸重量を調整するため燃料を投棄し、午後5時47分(シンガポール時間2時47分)に無事着陸した。全乗客と乗員は通常通り降機し、けが人は報告されていない。
 
 航空会社は「安全が最優先であり、影響を受けたお客様に心よりお詫び申し上げる」と声明を発表。乗客には食事券が配布され、地上の整備チームが原因調査と修理を進めている。
 
 フライト情報サイト「Flightradar24」によると、同機はメルボルン北部上空を旋回したのち、空港へ戻った。現地メディア「7News」によれば、メルボルン空港の報道担当者は「離陸後すぐに引き返す判断を下し、通常条件下で着陸した」と述べた。
 
 一方、市民からは「住宅街の上空を非常に低く飛行していた」との通報が相次ぎ、SNS上には翼から白煙のような軌跡を残しながら飛行する様子を撮影した動画が投稿された。
 
 メルボルンからシンガポールまでの通常の直行便は平均7時間45分で運航されており、今回のトラブルは大事には至らなかったが、安全運航への対応が改めて注目されている。