シンガポールのMRT駅で警備員による手荷物検査を拒否し暴行した男が、9月24日に有罪を認めた。被害者は65歳の女性警備員で頭部にけがを負い、病院で治療を受けた。
事件は2024年8月17日午前8時前、ロロン・チュアン駅で発生した。被告アリナ・メリディアン(31)は、カランのアペリアモールへ向かうため駅を訪れた際、セーティス社の警備員シンディ・テイ氏(65)に荷物検査を求められた。メリディアンは激高し、バッグを床に投げつけ「検査したいなら拾え」と発言。言い争いの末、彼女を正面から突き飛ばし、頭部を床に打たせた。テイ氏は出血し、タン・トック・セン病院に搬送され5日の病欠を与えられた。
メリディアンはその後、自らバッグを拾い上げ改札を強引に通過したが、警察は翌18日に身柄を拘束した。起訴当初は争う姿勢を見せていたが、最終的に暴行罪を認めた。
裁判所は強制治療命令(MTO)の適用可否を判断するため、被告の精神状態に関する報告書を求めた。MTOが下されれば収監の代わりに治療を受けることとなる。量刑は10月27日に言い渡される予定である。
シンガポールの法律では暴行罪に対し最長3年の懲役、最高Sドル5,000の罰金、またはその双方が科される。今回の事案は、公共交通機関での安全確保を担う警備員に対する暴力として社会的関心を集めている。
MRT駅での手荷物検査めぐり警備員に暴行、31歳男が有罪認める
