2025年9月1日
外国人のベイプ違反に厳罰化 再入国禁止や在留資格剥奪も
シンガポール政府は8月28日、電子タバコ(ベイプ)に関する厳格な措置を9月1日から導入すると発表した。特にチャンギ空港を含む国境での取り締まりを強化し、旅行者や乗り継ぎ客への警戒を一層高める。
空港では、赤色の専用回収箱が目立つ場所に設置され、旅行者は申告のうえ廃棄できる仕組みとなる。シャナムガム内相は「摘発された場合、密輸目的かどうか精査する必要がある。通過客でも乱用が確認されれば、取り締まりの対象となる」と述べた。オン保健相も「薬物は重大な問題であり、ベイプも明確に禁止されている。空港ではアナウンスを増やし、入国者と乗り継ぎ客に注意を促す」と強調した。
実際に国境での摘発件数は増加している。移民関税庁(ICA)は8月18日から22日の間に海・空・陸の各検問所で184件を摘発し、850本以上のベイプと部品を押収した。さらに27日には、マレーシア人男性が約890本のベイプと6,700点以上の部品をバンに隠し持ち、ウッドランズ検問所で逮捕された。
当局は再犯の外国人に対し、短期滞在パスの再入国禁止や長期滞在パスの剥奪、国外退去を科す方針を示している。初犯であっても18歳未満は500Sドル、成人は700Sドルの罰金が科される。
政府は国境での徹底した取り締まりにより、国外からの違法供給の遮断を図ると同時に、国内での乱用防止を強化する構えである。


