ジョホール州、シンガポール車限定の洗車業者に営業許可取消の方針

　マレーシア・ジョホール州政府は、地元住民を拒否しシンガポール車のみを対象とする洗車業者に対し、営業許可を取り消す方針を示した。
 
　ジョホール州住宅・地方自治委員長のモハド・ジャフニ・シュコール氏は、ジョホールバル市内の洗車店がシンガポール登録車両のみにサービスを提供しているとのSNS投稿が話題となったことを受け、こうした差別的な営業形態を深刻に受け止めていると発言した。地元自治体に対し、同様の業者があれば調査し、改善が見られない場合は営業許可を取り消すよう指示するという。
 
　「利益を優先するあまり、外国人ばかりを優遇し地元住民をないがしろにするような事業者を、ジョホールでは容認しない」とジャフニ氏は強調した。また「シンガポール車両のみに限定してサービスを提供し続ける業者については、厳正に対応するよう自治体に指示する」と述べた。
 
　この発言は、7月24日にアンガサナ・ジョホールバル・モールで開催された「ジョホール不動産博覧会2025」の閉会式で行われたものである。
 
　さらにジャフニ氏は、「企業が利益を追求するのは当然だが、地域社会への責任も果たすべきだ」と強調。地元住民を無視するような経営方針を取る業者に対しては、州政府として躊躇なく措置を講じるとした。
 
　SNS上では最近、外国人労働者が運営する洗車店がシンガポールナンバー車両のみを受け入れ、地元客の当日来店を断っているとの報告が相次いでいた。店側は「すべての予約枠がシンガポールの顧客で埋まっている」と説明していたという。