2025年7月18日
インドネシア財閥の孫娘、シンガポール高級邸宅を約25億円で購入
インドネシアの故大富豪エカ・チプタ・ウィジャヤ氏の孫娘が、シンガポールの高級住宅「グッド・クラス・バンガロー(GCB)」を2,500万Sドル(約25億円)で購入した。
購入者はミミ・ユリアナ・マエロア氏で、オーチャード・ロードにほど近いチャッツワース・アベニューにある敷地面積約767㎡の物件を取得した。これは6月下旬に提出された不動産登記書類から明らかになった。
ミミ氏はシンガポール国籍を有し、母親はウィジャヤ氏の娘であるスーマワティ・ウィジャヤ氏(別名ウィ・スー・ホア)である。ウィジャヤ一族は、製紙や金融など多分野にまたがる巨大ビジネスを築いた名門一家として知られている。
ミミ氏はかつてゴールドマン・サックスなどの投資銀行で勤務し、2010年から一族が経営する不動産会社「トップ・グローバル」の取締役を務めている。さらに2022年に設立されたファミリーオフィス「SWグローバル・マネジメント」のディレクターでもある。
売り手は、電化製品や文房具の地元流通企業を率いるレイモンド・フィー氏で、複数の役職に就いている人物である。両者とも取材には応じていない。
今回購入された邸宅は、シンガポールで最も格式の高い住宅地区に位置し、国内に約2,800軒しか存在しない希少な「グッド・クラス・バンガロー」に該当する。外国人による取得は政府の承認が必要となるなど、非常に高いハードルが課されている。
同地区の物件価格は高騰しており、2025年初頭にはタンリン・ヒルにある邸宅が9,390万Sドル(約94億円)でマレーシアの銀行家の子息に売却され、1平方ftあたり6,197Sドルという過去最高値を記録した。今回の物件の価格はそれよりは控えめだが、依然として超富裕層にとって垂涎の的である。