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経済

2025年6月9日

JB〜シンガポール高速鉄道RTSリンク、工事の77%以上が完了

 ジョホールバルとシンガポール間を結ぶ高速輸送システム「RTSリンク」の建設が順調に進んでおり、2024年5月31日時点で77.61%の工事進捗率を達成したと、マレーシアの鉄道開発公社MRTコープが6月11日に発表した。
 
 RTSリンクは、ジョホールバルの新設駅ブキット・チャガールと、シンガポールのウッドランズ・ノース駅を結ぶライトレール方式の鉄道である。交通渋滞の緩和を目的としており、運行開始後はカウスウェイの人の往来のうち少なくとも35%を吸収すると見込まれている。
 
 マレーシア側では、主要インフラのひとつであるワディ・ハナ地区の保守用デポが82.14%完成しており、年末には鉄道システムの設置段階に進む予定である。また、駅舎床面の建設、線路基盤、建築・機械・電気関連工事、外構工事も着実に進行している。ブキット・チャガール駅のプラットフォームも2024年末までにシステム接続が可能な状態となる見込みである。
 
 海上区間では、マレーシア側のジャラン・トゥン・アブドゥル・ラザク通りおよびジャラン・イスマイル・スルタン通り沿いの橋脚工事が進められており、航行可能な水路を含む構造で2024年末までの完成が計画されている。これにより、運営会社であるRTSオペレーションズ・システムズ社(RTSO)が年内にシステム工事に着手できる体制となる。
 
 シンガポール側では、ウッドランズ・ノース駅が既に完成し、CIQビルとの連絡通路も整備されている。両国を結ぶ海峡横断の17.1mに及ぶ橋梁部分も2024年1月時点で完工済みである。
 
 RTSリンクの列車は毎日午前6時から深夜0時まで運行し、ピーク時は4分間隔、閑散時でも30分間隔の運転が計画されている。最大で片道1時間あたり1万人の輸送能力を有し、地域の交通利便性向上が期待されている。

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