2025年6月5日
COE価格、オートバイ以外で全カテゴリー下落 小型車が最大の値下がり
6月4日に実施された最新のCOE(車両所有権証書)入札において、全カテゴリーで価格が下落し、オートバイ(カテゴリD)のみが例外となった。中でも、小型車・電気自動車向けのカテゴリAが最も大きな下落を記録した。
カテゴリAのプレミアム価格は9万6,999Sドルとなり、前回の10万2,501Sドルから5.4%の下落となった。カテゴリB(大型車・高出力EV向け)も11万6,988Sドルから11万3,000Sドルへ3.4%の値下がりを示した。今回の落札結果は、2回連続での車両向けCOE価格の下落となる。
オープンカテゴリー(カテゴリE)の価格も11万8,010Sドルから11万3,900Sドルへと3.5%下落した。これらのCOEは主に高級車や大型EVに使用される。商用車向けのカテゴリCは1.9%減の6万2,000Sドルだった。
一方、オートバイ向けのカテゴリDは唯一値上がりし、8,707Sドルから9,000Sドルへと3.4%上昇した。
今回の入札では4,045件の入札があり、前回比で8.7%減少した。これは自動車販売の低迷による需要減少を反映しているとみられる。実際に販売店では来店者数が2割減少したとの声もあり、ショッピングモールでのイベントでも購入意欲の低下が見られた。
コモコ・モーターズの商業ディレクター、ン・チュン・ウィー氏は、前回入札後もプレミアム価格が高止まりしていたため、消費者の様子見姿勢が強まっていると分析する。さらに、今後COEの供給数が増加する見込みもあり、購入を先延ばしにする動きが出ている。
なお、今回の入札では2,070枚のCOEが提供され、前年6月と比べて25.7%増加した。ユーロカーズ・オートBMWのジェイソン・リム氏は、「中国EVの影響」により新規ブランドの競争が激化し、プレミアム価格の下支え要因となっていると指摘する。
一部販売店では今後の価格反発を見込む声もあるが、休暇シーズン中で購入の動きは鈍いとの見方もある。実際にBMW 216グランクーペの販売価格は、COE込みで23万6,888Sドルから23万0,888Sドルへと引き下げられている。