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政治

2025年5月30日

シンガポール、2024年の汚職報告件数が過去最低を記録

 シンガポールの汚職捜査機関(CPIB)は、2024年に受理した汚職関連の報告件数が過去最低となる177件であったと発表した。このうち、調査対象として正式に登録されたのは75件であり、前年の234件から大幅な減少を示している。
 
 この結果は、シンガポールが引き続きアジアで最も汚職の少ない国としての地位を維持していることを裏付けるものである。国際的な腐敗認識指数(CPI)においても、シンガポールは世界で5位にランクされており、透明性の高いガバナンスが評価されている。
 
 しかし、2024年には元運輸大臣S・イスワラン氏が汚職および司法妨害の罪で起訴され、有罪判決を受けた。同氏は約38万Sドル相当の贈答品を受け取ったとして、12ヵ月の実刑判決を受けた。これは、シンガポールで現職閣僚が汚職で有罪となった初めての事例であり、政府の厳格な姿勢を示すものとなった。
 
 CPIBは、汚職防止のための教育活動や制度的な改善にも注力しており、今後も公共および民間部門における不正行為の撲滅に取り組む方針である。

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