2025年5月8日
COE価格が上昇、カテゴリーAは7ヵ月ぶりの高値に
シンガポールで5月7日に実施されたCOE(車両所有権証書)の入札において、カテゴリーAのプレミアム価格が10万3,009Sドルとなり、前回の9万9,500Sドルから3.5%上昇した。これは2024年10月以来の高値で、小型車および出力が抑えられたEV向けのCOE価格としては7ヵ月ぶりの水準である。
カテゴリーB(大型・高出力車および高性能EV向け)は2.5%上昇し11万9,890Sドルに、全車種に使えるオープンカテゴリー(カテゴリーE)も0.8%上昇し11万8,889Sドルとなった。一方、商用車(カテゴリーC)は3.7%減の6万2,590Sドル、バイク(カテゴリーD)は6.4%減の8,709Sドルと下落した。
今期は5〜7月の入札期間に入り、前期より6.4%多いCOEが供給されているにもかかわらず、価格は上昇している。背景には、2015〜2016年登録車の買い替え需要や、販売店が過去の受注分のCOE確保に動いていることがある。特にEV市場では、カテゴリーAに該当する低出力モデルが増えたことにより、競争が激化している。テスラ・モデルYの低出力版もこのカテゴリーに加わり、価格に影響を与えている。
5月上旬に開催された大型車両販売イベント「The Car Expo」も、カテゴリーA車両の販売増につながり、プレミアム価格を押し上げたと見られる。ただし、納車が進めば、価格は次第に落ち着くとの見方もある。一方で、最新入札で落札に失敗した購入者が次回入札で再度挑む可能性が高く、少なくとも次回まではカテゴリーAの高値傾向が続くと予想されている。