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経済

2025年5月7日

チャンギ空港T5建設、総額約48億Sドルの契約を締結

 チャンギ空港第5ターミナル(T5)の建設に向けて、基礎工事および空港制限区域(エアサイド)インフラ整備に関する2件の契約が締結された。契約総額は約48億Sドルにのぼり、5月中に着工予定である。
 
 空港運営会社であるチャンギ・エアポート・グループ(CAG)によると、うち約38億Sドルの基礎工事契約は、中国交通建設公司(CCCC)のシンガポール支社と、大林組の現地法人オバヤシ・シンガポールによる共同企業体に発注された。両社は、T5の旅客ターミナルや交通センターの基礎・地下構造、ターミナル2との連絡トンネルの一部を建設する。
 
 基礎工事の対象エリアは約140ha、地下最大深度28mに及び、その規模は五輪サイズのプール約5,200個分に相当する。CCCCは過去にチャンギ空港の滑走路間の誘導路や地下トンネルを担当しており、オバヤシは管制塔や複合施設「ジュエル・チャンギ」の建設を手がけた実績を持つ。
 
 また、約9億5,000万Sドル規模のエアサイドインフラ整備契約は、シンガポールの土木企業ファ・セン・ビルダーに発注された。誘導路や航空機スタンド、電力施設、照明制御センターなどの建設を担う。
 
 T5はチャンギ空港史上最大の拡張プロジェクト「チャンギ・イースト開発」の中核を成す施設で、第三滑走路や貨物ターミナル群、交通インフラとの連携も図られている。2030年代半ばの稼働を目指し、年間5,000万人の旅客処理能力が新たに加わる予定である。

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