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経済

2025年2月6日

2024年のシンガポール観光支出、過去最高を記録へ 2025年も好調見込み

シンガポール政府観光局(STB)は2月4日、2024年の観光支出が過去最高を記録する見込みであると発表した。2019年のパンデミック前の最高額である277億Sドルを上回る可能性が高い。
 
2024年1月から9月までの観光収入は224億Sドルに達し、前年同期比10%増加した。年間の観光収入は275億から290億Sドルの範囲になると予測されており、最終的な数値は2025年第2四半期に公表される。
 
海外からの訪問者数も増加し、2024年には1,650万人がシンガポールを訪れた。これは2023年比で21%増となり、2019年の1,910万人に迫る勢いである。訪問者数の上位3カ国は中国(308万人)、インドネシア(249万人)、インド(120万人)であり、日本、台湾、英国、米国なども前年を上回る成長を見せた。
 
観光業の成長要因として、2024年2月から開始された中国との相互30日間ビザ免除措置や、航空路線の拡充が挙げられる。また、チャンギ空港は2024年に6,770万人の旅客を処理し、パンデミック前の水準の99.1%に達した。
 
支出の内訳を見ると、観光・エンターテイメント・カジノが前年比25%増、宿泊が17%増と大きく伸びた。飲食とショッピングはそれぞれ6%と5%の増加にとどまった。2024年はコールドプレイ、エド・シーラン、テイラー・スウィフトなどの世界的アーティストによるコンサートや、F1シンガポールGP、シンガポール・アート・ウィークなどのイベントが観光需要を押し上げた。
 
新規ホテル開業も相次ぎ、ザ・スタンダード・シンガポール(オーチャード地区)、メルキュール・アイコン・シンガポール・シティセンター(クラブストリート)など、合計1,421室が追加された。
 
STBは2025年についても楽観的な見通しを示しており、訪問者数は1,700万〜1,850万人、観光収入は290億〜305億Sドルに達すると予測している。新規開業予定の観光施設には、2025年2月14日開業のユニバーサル・スタジオ・シンガポールのミニオン・ランドや、第一四半期にオープン予定のシンガポール・オーシャナリウムが含まれる。また、12月にはアジア初のディズニー・クルーズ「ディズニー・アドベンチャー」がシンガポールを母港として運航を開始する。
 
STBのオウ最高経営責任者は、「観光業の成長はシンガポールの国際的地位を強化し、観光産業の競争力を高める」とし、「シンガポールの観光の未来を見据え、質の高い成長を継続する」と述べた。

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