2024年11月11日
シンガポール航空の利益が第2四半期で減少、新規供給と需要のギャップが影響
シンガポール航空(SIA)は、2025年度第2四半期の決算で利益が大幅に減少したことを報告した。これは新たな供給能力と乗客数の差、さらにコスト上昇が影響したものである。同社は市場の競争激化を予想しており、「航空旅行の需要は堅調だが、競争環境は依然厳しい」と述べた。
9月末までの3ヵ月間で、同社の売上は前年同期比2%増の48億Sドルを記録したが、コストが14.7%上昇。特に燃料費は10.6%増加した。その結果、四半期の純利益は前年同期比59%減の2億9,000万Sドルに落ち込んだ。上半期の純利益も48.5%減少し、7億4,200万Sドルに達している。
SIAは、この間に4機のボーイング787-10機を導入し、合計146機の旅客機を保有。需要に応じた運航調整のため、主要都市への便数を増加。北半球の冬の旅行需要を見込み、北京や札幌、台北などへの追加便を予定している。また、2025年夏季には、ロンドンやローマなどの便も強化する予定という。
シンガポール・チャンギ空港では今後6年間で利用料金が引き上げられる見込みで、他の空港を選択する旅行者の増加が予想される中、SIAの収益に影響が懸念されている。