2024年7月24日
2024年のデング熱患者数、10,000件を超え前年を上回る
2024年のデング熱患者数が10,000件を超え、前年の総患者数を上回った。シンガポール国家環境庁(NEA)の最新データによると、7月14日から22日の間に267件のデング熱症例が報告され、今年の累計感染者数は10,141件となった。
2023年のデング熱患者数は9,949件で、2022年の32,173件に比べて大幅に減したが、今年は再び増加傾向にあるという。NEAは3月に、5月から10月の伝統的なデング熱のピークシーズンを前に、感染者数が急増する可能性があると警告した。
7月22日時点で、シンガポールには70の活発なデング熱クラスターがあり、そのうち10のクラスターは高リスク地域として赤信号が点灯している。最大の活発クラスターは、ブキ・パンジャンの住宅地で410件の感染者を記録しており、ジュロン・ウェストの103件、ベノイ・ロード近くのパイオニアエリアの47件が続くという。
特にデング熱クラスター地域に住む住民は、家の暗い隅に殺虫剤を噴霧し、定期的に虫除けを使用し、長袖と長ズボンを着用することでデング熱を予防することが推奨されている。
世界保健機関(WHO)の2023年の評価によれば、過去20年間でデング熱の発生は大幅に増加しており、2023年の初めから世界中で500万件以上の症例と5,000件以上のデング熱関連の死亡が報告されている。
シンガポールでは、アエデス・エジプティ蚊の数が多く、デング熱に対する免疫力が低いことから、今後数ヵ月でさらに患者数が増加する可能性があるとNEAは指摘している。