2023年12月27日
11月の物価上昇率3.6%、2年ぶり低さ
シンガポール統計局が23日発表した2023年11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で3.6%だった。
前月を1.1ポイント下回り、3カ月ぶりに伸びが鈍化。21年10月以来、2年ぶりの低水準となった。自動車の値上がりが緩和し、指数全体を押し下げた。自動車など民間道路輸送(4.2%)と住居(4.1%)を除くコア指数の上昇率は、前月を0.1ポイント下回る3.2%だった。
自動車(5.2%)は前月(15.6%)から大きく減速。ガソリン(2.3%)も伸びが縮小し、バイク(マイナス10.1%)は下落幅が拡大した。また、食品(4.0%)は卵やコメの減速で9カ月連続の鈍化となった。
MASと貿易産業省は、原油や食糧の価格が減速傾向にあり、国内では労賃の上昇ペースも緩和していると指摘。12月はコア指数が2.5~3.0%に低下すると予測した。24年に入っても、増税の影響はあるものの、鈍化傾向が続くと見込む。
23年の上昇率予測はCPIが5%前後、コア指数が4%前後とし、前月から据え置いた。24年の予測も据え置き、それぞれ3.0~4.0%、2.5~3.5%の見通し。消費税(GST)増税の影響を除くと、2.5~3.5%、1.5~2.5%を見込む。
(提供:亜州ビジネスASEAN)