オンライン月餅詐欺被害、 27人が1ヵ月で32万5,000Sドルを失う

　ソーシャル・メディア上での月餅販売を行う新たな詐欺が発生している。8月だけで少なくとも27人の被害者が約32万5,000Sドル（約3,512万円）の損害にあったと、9月6日（火）に警察が発表した。
 
　ソーシャル・メッセージング・プラットフォームを通じて「売り手」に連絡を行い、フェイスブックやインスタグラム上で販売されている月餅を注文後、WhatsAppを通じて支払いをする。しかし、そのリンクは、マルウェアを含むアンドロイド・パッケージ・キット（APK）ファイル（アンドロイドのオペレーティング・システム用に作成されたアプリケーション）をダウンロードするよう被害者を誘導していたと警察は述べている。
 
　また、場合によっては、被害者は月餅を買うためにPayNowや銀行振込をするよう指示されたという。
 
　その後、詐欺師は被害者に、生産や人手の問題で注文をキャンセルせざるを得なかったことを伝え、「返金」のために悪質なリンクに誘導する。
 
　APKファイルがダウンロードされ、インストールされると、詐欺師は被害者のデバイスにリモートアクセスし、パスワードを盗んだり、銀行の認証情報を取得したりする。
 
　警察は、ScamShieldアプリの追加、銀行の2要素認証または多要素認証の有効化、インターネット・バンキング取引の取引制限の設定などの予防措置をとるように、また、各自の端末に最新のアンチウイルス／アンチマルウェア・アプリケーションがインストールすることと、携帯電話の設定で「不明なアプリのインストール」または「不明なソース」を無効にするよう一般市民に呼びかけた。
 
　一般市民は、公式アプリストアのみからアプリをダウンロード・インストールし、ソーシャル・メディア・プラットフォーム上でアイテムやサービスを購入するために見知らぬアプリをダウンロードするよう求められた場合は用心すべきである。
 
　警察は一般市民に対し、詐欺にあった場合は直ちに銀行に報告し、詐欺について当局や家族、友人に知らせるよう呼びかけている。
 
　詐欺に関する詳しい情報は、www.scamalert.sg を参照するか、詐欺対策ヘルプライン（1800-722-6688）に電話で問い合わせることができる。