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「ベストカスタマーサービス調査」、ホスピタリティと航空会社のブランド名が力強い結果を示した

 パンデミック後初めての調査となったシンガポールの「ベスト・カスタマー・サービス調査2023/2024」で、ホテルと航空会社が評価され、力強い結果をだした。
 
 36年の歴史を持つマンダリンオリエンタルシンガポールは、2023年の初めに1億3,500万Sドルをかけた大規模な改装のため6ヵ月間の休業を発表したにもかかわらず、トップ10リストで2位に入った。調査期間の3月~4月の間にこの発表が行われた。1位はシャングリラシンガポールだった。
 
 パンデミック中も運航を止めなかった数少ない国際航空会社の1つであるカタール航空は、3位に入った。2023年にシンガポールで20周年を迎えるこの航空会社は、2022年6月にプレミアムラウンジをオープンした。これはドーハ本拠地以外で5ヵ所しかないラウンジのうちの1つである。
 
 2022年の初回調査では、小規模な国産オーディオ製品販売業者であるTC Acousticが1,600以上の企業を抑えて1位であったが、今回は7位に後退した。
 
 マンダリン オリエンタルの総支配人であるフィリップ・クヌプファー氏は、「質の高いサービスを提供し続ける」勤続年数の長いチームメンバーや、お気に入りの飲食店などが、顧客にとっての魅力であると語った。
 
 ホテルは9月中旬にリニューアルオープンするF1の週末には満室となるこのホテルは、「海外旅行者からの年末の予約需要も好調」だという。リニューアルオープンでは、特に家族連れに焦点を当て、子ども専用のビュッフェエリア、座席、遊び場を備えた終日営業のレストランを新設する。簡易キッチン、洗濯機、乾燥機、食料品の買い出しサービスを備えたレジデンシャル・ファミリー・スイートには、2段ベッドや子供用の特別アメニティが用意される。
 
 カタール航空の東南アジアおよび南西太平洋地域の営業担当副社長であるジャレッド・リー氏は、成功の要因を細部への注意と異なる部門の専任チームが顧客体験向上に協力して取り組んでいることに起因していると述べている。
 
 例えば、7回のSkytrax年間最優秀航空会社の受賞歴を持つカタール航空では、フランスのカルト香水メーカー、ディプティックのアメニティキットや、ザ・ホワイト・カンパニーのパジャマセット、スイスのショコラティエ、ラデラッハの高級チョコレートをビジネスクラスの座席に用意している。
 
 「カタール航空は、乗客の体験を向上させるための努力と費用を惜しまない。カタール航空の機内体験をより良いものにしようとするこの絶え間ない意欲と願望が、顧客満足度における成功の秘訣だと信じている」とリー氏は語った。
 
 2023年のホスピタリティ・ブランドの好調について、クヌファー氏は、消費者は旅行意欲を完全に取り戻し、ユニークな体験やパーソナルなサービスを求めていると考えていると述べた。
 
 同氏は、ホスピタリティブランドがゲストのための個別体験をカスタマイズすることにますます力を入れており、宿泊客に忘れられない瞬間を提供し、滞在のあらゆる場面で「驚かせ、喜ばせる」ことを目指していると指摘した。