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社会

2023年5月16日

セントーサ島、ホテル、アトラクション、飲食店でのペットボトル入り飲料水を廃止へ

 セントーサ島のすべてのホテル、飲食店、アトラクションは、2023年末までにペットボトル入りの水の提供を中止して、年間200万本のペットボトルを節約するという。
 
 これには、ホテル客室、イベント会場、飲食店でのペットボトル入り飲料水の提供中止も含んでいると、Sentosa Development Corporation (SDC)は述べた。
 
 SDCは、リサイクル率が2016年の7.5%から2022年には15%へと倍増したものの、使い捨てボトルの1回限りの使用を減らすためにもっとできることがあるという。
 
 シンガポールは飲料水が容易に手に入るので、代替品があるボトル入り飲料水から始めることにしたと広報担当者は述べている。
 
 国連大学水・環境・健康研究所(United Nations University Institute for Water, Environment and Health)が3月16日に発表した報告書によると、シンガポールは世界最大のペットボトル水の消費国で、2021年には一人当たり1,348USドル(1,800Sドル)と最も多くペットボトル水の支出であることがわかった。
 
 ペットボトル水の消費量を削減するセントーサ島の対策は、使い捨て製品を削減するという目標に向けた最初の一歩である。
 
 SDCは、年末までに、島のさまざまな事業者に対して、プラスチック袋、持ち帰り用食品容器、食事用の使い捨て食器の使用を削減し、包装廃棄物の削減やアメニティキットの使用を廃止するためのさまざまな対策を実施するよう求める予定という。
 
 こうした取り組みは、世界自然保護基金(WWF)シンガポールと共同開発したガイドラインの一部で、セントーサはこのガイドラインを事業者に提供し、最善の方法を理解してもらい、使い捨て製品の削減の進捗状況を把握できる持続可能な技術を導入するための支援を行うという。また、このガイドラインは、5月22日(月)に開始される。
 
 セントーサ島の一部のホテルでは、すでにペットボトルの水を廃止している。カペラ・シンガポールは2019年から使い捨てのペットボトルを廃止し、今までに8万300本を節約している。代わりに、ろ過した水を再利用可能なガラス瓶に入れて毎日客室にサーブしているという。
 
 また、カペラでは2022年からデンタルキットやランドリーバッグなどの客室内アメニティからプラスチック包装を廃止している。
 
 2021年に実施された島全体の調査によると、セントーサ島では年間約2万2,800tの廃棄物が発生し、そのうちの8%から11%が使い捨て品からなると推定されている。
 
 ボトル入りの水の代わりにフィルター付きの蛇口から水を配管したり、ウォータージャグを提供したりといった他の解決策を検討することができるとSDCは述べている。
 
 ザアウトポストホテル セントーサでは、2019年4月の開業以来、全客室にろ過された水を出す蛇口が設置されている。
 
 SDCは、ペットボトルの代わりに、事業者はテトラパックのような飲料用カートンに包装された水を供給することもできる。これらの供給量が、もともと提供していたペットボトルの水の数に比べて少なければ、そのような供給も可能だ。小売店によっては、ペットボトル入りの水を販売することを選択する場合もあると述べた。

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