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社会

2023年4月24日

シンガポール、インフルエンザ予防接種の需要が高まる

 シンガポールの一般診療所(GP)クリニックでは、インフルエンザの予防接種を受ける人の数が増加しており、Covid-19のパンデミックの際に見られたような傾向が続いている。
 
 シンガポールに約30のGPクリニックを持つParkway Shentonのメディカル・ディレクターであるエドウィン・チュン医師は、同グループで2022年にインフルエンザ予防接種を受けた人の数が2021年の2倍になったと述べている。
 
 Northeast Medical Groupのリム・リーウェイ医師は、この1年でインフルエンザ予防接種を受ける人の数は20~30%増加したと述べた。
 
 同じく、島内に50以上のクリニックを持つRaffles Medicalでも、同時期にインフルエンザの予防接種を受ける人が20%から30%増加したと報告されている。
 
 2020年のパンデミックの最盛期には、感染者が少なく、Covid-19規制が行われていたにもかかわらず、シンガポールではインフルエンザワクチンの需要が急増した。
 
 12月に発表されたシンガポール保健省(MOH)の全国人口健康調査2021によると、18歳から74歳の人の18.7%が、調査を受けた過去12ヵ月間にインフルエンザの注射を受けたと回答している。これは、2017年の13.1%から増加している。
 
 毎年実施されているこの調査は、2020年7月から2021年6月にかけて、8,000人以上のシンガポール居住者の健康状態やリスク要因、生活習慣を追跡調査したものである。
 
 また、インフルエンザの予防接種を受けたと回答した65歳から74歳の居住者の割合は、2019年の24.2%から2021年には32.4%に上昇した。
 
 すべての年齢層で増加しているが、特に65歳以上のシニア層でより多くなっていると、Raffles Medicalのマイケル・ウォン医師は述べている。
 
 MOHは、Covid-19の大流行後、ワクチン接種の重要性に対する認識が高まったことが原因である可能性を示唆した。
 
 リム医師はまた、インフルエンザの予防接種を受ける人に対する「寛大な政府補助金」を指摘した。
 
 全国成人予防接種スケジュールでは、65歳以上のシンガポール国民は、Community Health Assist SchemeのGPクリニックで、補助金付きのインフルエンザ予防接種を受けることができる。
 
 2022年11月以降、人々は政府の健康予約システムを通じて580以上のGPクリニックにインフルエンザ予防接種の予約を入れることができる。
 
 MOHのポリクリ症例モニタリングによると、2023年のインフルエンザ症例数は、1月の96から3月の421へと増加傾向にあるという。

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