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経済

2023年2月20日

チャンギ空港のショップ、2022年売上は11億Sドルへ

 チャンギ空港の各ターミナルでは、殆どの店舗が営業をしており、より多くの乗客が空港内で買い物をできるように準備を進めている。
 
 チャンギ空港グループ(CAG)の発表によると、同空港は2022年に合計11億Sドルの売上を記録した。これは2019年に記録した合計の約37%に値する。
 
 2022年、チャンギ空港が最も忙しい12月、Covid-19のパンデミックが発生して以来、4つのターミナルでの小売売上はCovid-19前のレベルの約58%を記録した。
 
 これは、12月の空港の旅客数が2019年のレベルの約72%まで回復したことが影響しているとCAGは述べてる。
 
 過去3年間、パンデミックの影響で旅行者が減少して、空港ターミナルの売上は大きな打撃を受けた。
 
 第4ターミナルの営業は、旅行者減少によって2年以上停止、第2ターミナルは、小康状態の中で前倒しされたアップグレード工事のため閉鎖された。
 
 2022年にシンガポールのCovid-19国境措置が緩和されることに伴い、空港内のトランジットエリアやパブリックエリアにある店舗や、オンラインプラットフォーム「iShopChangi」でのビジネスが活発になっている。
 
 2022年に最も消費額が大きかったのは、インドネシア、インド、タイからの旅行者で、
これは、チャンギ空港の主要市場である中国からの旅行者がほぼ不在であったことも影響している。
 
 2022年に空港内の店舗で記録された取引は1,300万件を超え、その中で酒類・たばこ、香水・化粧品、高級品が最も人気だった。
 
 CAG は、2021年11月~2022年10月まで実施した空港全体の「Win With Changi」ショッピングプロモーションで、50Sドル以上消費したChangi Rewards会員に、全電気自動車のポルシェ・テイカンなどの賞品を獲得するイベントを行ったことが約4億1,100万Sドルの売上に結びついたという。
 
 CAGのエアサイドコンセッション担当マネージングディレクターであるテオ・チュウフン氏は、パンデミックの間、試行錯誤して、乗客が喜んでもらえる方法を考えてきた。また、プロモーションやアトラクションも積極的に展開してきたと述べた。
 
 また、現在、”Be A Changi Millionaire” ラッキードローの復活を含む、ショッピングやダイニングのプロモーションなどで、より多くの乗客を迎える準備をしているという。
 
 ターミナル1とジュエルに出店しているChow Tai Fook Jewellery Groupの広報担当者は、2022年12月に2店舗の売上高が急増した。2022年末時点で、2店舗の売上はCovid-19前の水準に近づいている。これはチャンギ空港の観光客数の改善もあるが、地元の買い物客も大きな原動力になっている。また、中国の国境再開に続き、シンガポールの店舗でも足が伸びてきているので、引き続き早い対応を続けていくと述べた。
 
 航空アナリストは、中国の国境開放により、2023年の国際航空旅客が増加すると述べている。
 
 チャンギ空港の旅客数は、4月には2019年の約80%に達する見込みで、12月には100%に達する可能性もある。また、空港のキャパシティも、パンデミック前と同じ年間7,000万人程度まで回復している。
 
 この数字は、2022年9月にT4が再開され、10月にT2の南ウィングが開通した後のことである。

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