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社会

2023年2月14日

高糖度飲料、2023年末までにニュートリグレード表示が義務付け

 外食やケータリングだけでなく、職場や学校、医療機関などで販売される糖分の多い飲料は、2023年末からニュートリグレードラベルの表示が義務づけられる予定である。
 
 これは、包装飲料、店頭で作る飲料、そして自動販売機の飲料にも適用するとシンガポール保健省(MOH)が2月13日(月)に発表した。
 
 ニュートリグレードシステムは、A~Dまで4つに色分けされていて、Dグレードが糖分や飽和脂肪酸の含有量が最も多いことを示している。
 
 現在、ラベル表示が義務付けられているのは、CグレードまたはDグレードのパッケージ甘味飲料と、自動販売機で購入できるカスタマイズできない飲料だけです。AグレードまたはBグレードの飲料については、表示が任意となっている。また、小売業者はDグレードの飲料を宣伝することはできない。
 
 2023年末までには、紅茶、コーヒー、バブルティーなどの店頭で作る飲料にも、同じニュートリグレード表示制度が適用される予定という。MOHは2022年8月に、詳細を述べずに発表をしていた。
 
 新しいルールによって、CまたはDグレードの飲料はオンラインメニュー、ポスター、看板、その他の販売リストにもニュートリグレードラベルを表示しなければならなくなる。また、自動販売機では飲料の横に表示することが義務づけられる。
 
 ただし、直近の会計年度の売上高が100万Sドル(約9,900万円)を超えていなく、10店舗未満の飲食店にしか飲料を供給していない企業には、この措置は免除される予定という。
 
 MOHは、現在、販売されている飲料のグレードを判断するための手段が不足していることによって、直面する課題を考慮したものである。導入後、状況に応じた内容の見直しや変更などを行うと述べている。
 
 シンガポール人の砂糖摂取量を減らすことを目的とした表示規制は、2022年12月30日に初めて施行された。
 
 新たな要求事項の中には 年末までに、消費者は調理済み飲料の栄養情報を記録したものにアクセスできるようにしなければならない。
 
 MOHは、シンガポール人の食生活において、出来立ての飲料さえも糖分の摂取源として大きく成長しているので、今回の措置は国民の糖分摂取量をさらに減らすことを目的としていると述べた。
 
 表示規制の延長を導入する前に、MOHと健康増進委員会(HPB)は、2022年2月から3月にかけて3,000人以上の業界関係者から意見を求めたという。
 
 MOHとHPBは、適用の半年前である2023年半ばまでに、施策の全容を共有することを目指している。実施に向けた円滑な移行を確保するため、今後数ヵ月間、業界と緊密に連携していくという。

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