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社会

2023年2月9日

シンガポールで電話詐欺被害が急増

 2020年、ニセ電話詐欺被害は報告されていないが、2021年には686件、2022年には2,106件と207%も急増している。
 
 警察は2月2日、毎年恒例の詐欺とサイバー犯罪の記者会見で、2022年に懸念される詐欺の種類としてニセ電話詐欺を挙げて、被害者は少なくとも880万Sドル(約8億7,500万円)を失ったことを明らかにした。
 
 警察によると、ニセ電話詐欺では、詐欺者が被害者に知らない番号から電話をかけ、その友人や知人のふりをするのが一般的だという。
 
 詐欺者は、「私が誰かわかるか」「私のことを覚えていないのか」などと質問すると被害者は、電話の相手と思われる友人の名前を答えるという。詐欺者は、その友人の一人になりすまし、携帯電話をなくした、連絡先が変わったと主張する。
 
 友人関係を利用して、詐欺者は色々な理由をつけてお金を要求する。被害者は友人を助けるためにお金を振り込んでしまう。
 
 警察によると、詐欺者が最も使用するのは、電話とWhatsAppで、このタイプの詐欺被害者の46%以上は、30歳から49歳が多いという。
 
 Commercial Affairs Departmentのデビッド・チュウ氏は、ニセ電話詐欺に多いのは頼まれると断れない性格の人に多いという。
 
 このような詐欺者は、ソーシャルメディアではなく、電話を使用して被害者に直接連絡する傾向があるとチュウ氏は警告する。
 
 警察は2月2日、シンガポールの詐欺被害者が2021年の6億3,200万Sドル(約628億円)から2022年には合計6億6,070万Sドル(約657億円)を失ったと発表した。
 
 2022年に報告された詐欺の件数は合計3万1,728件で、2021年の2万3,933件から増加して、過去2年間で約13億Sドル(約1,292億円)が詐欺で失われたという。

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